「契約が無効であれば、所得税を払う必要はない」――そう考えるのが一般的かもしれませんが、税務の世界では必ずしもそうとは限りません。令和6年5月28日の国税不服審判所裁決は、契約の法的有効性と所得税の課税可否は別物であるという厳しい現実を突きつけました。
事案のポイント
本件は、被相続人が行った株式譲渡について、相続人が「当時は意思無能力であり契約は無効、あるいは無権代理によるもので効果は帰属しない」として課税の取消しを求めたものです。
審判所の判断
審判所は、たとえ契約が無権代理によるもので本人に法的効果が生じないとしても、以下の理由から課税を適法と認めました。
- 経済的成果の重視: 所得税は、原因行為(契約)の適法性ではなく、現実に得た「経済的成果」に対して課される。
- 返還の有無: 譲渡代金が口座に振り込まれ、相続人らによって現実に返還されていない以上、担税力(税を負担する力)は失われていない。
- 時価課税の適用: 法人に対し著しく低い対価で譲渡された場合、実際の受取額ではなく「時価(その時における価額)」で譲渡があったとみなされる(所得税法59条1項2号)。
まとめ
「返還していない以上、得した事実に変わりはない」という実質課税の原則が強調された形です。親族間や法人への株式譲渡において、後から契約の瑕疵を主張して課税を回避することは極めて困難であることを示唆しており、実務上非常に重要な事例といえます。
裁決要旨
国税不服審判所ホームページの裁決要旨
請求人は、請求人の父(本件被相続人)を譲渡人とする株式の譲渡(本件各譲渡)に係る契約(本件各契約)が本件被相続人の意思無能力により無効である場合、本件各契約における譲受人たる法人からの譲渡代金(本件各譲渡代金)の振込みは、民法第705条《債務の不存在を知ってした弁済》の非債弁済に当たり、本件被相続人は当該譲受法人に本件各譲渡代金を返還しなくてもよいのであるから、経済的成果が消失していないことを理由に課税するのは著しく不当である旨、また、たとえ本件各譲渡に係る課税処分が維持されるとしても、それは経済的成果の範囲内である本件各譲渡代金の額の限度においてである旨主張する。
しかしながら、本件各契約の当時、本件被相続人が意思無能力であったことは認められないことに加え、所得税は、取得した経済的成果に担税力を認めて課税するものであり、本件被相続人にとって取得した経済的成果である本件各譲渡代金が、本件被相続人又はその相続人らによって返還されておらず、本件各譲渡代金による経済的成果が現実に失われていない以上、本件被相続人は、本件各譲渡代金の返還義務の有無にかかわらず課税されることとなる。
また、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第2号は、譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合に当該資産についてその時点において生じている増加益の全部又は一部に対して課税できなくなる事態を防止する趣旨のものであるから、本件各譲渡においては、本件各譲渡の対象となった株式の「その時における価額」に相当する金額により資産の譲渡があったものとみなして課税されることとなる。(令6. 5.28 大裁(所)令5-50)
事案の概要
本件は、被相続人の準確定申告において一般株式等の譲渡所得の申告漏れがあるとして更正処分等が行われたところ、相続人である請求人が、当該株式譲渡の事実自体がない、または仮に存在するとしても、被相続人が意思無能力であったため契約は無効であるなどと主張し、原処分の全部取消しを求めた事案である。
原処分庁は、所得税法59条1項2号(贈与等の場合の譲渡所得等の特例)を適用し、「その時における価額」による譲渡があったものとみなして課税した。
基礎事実
当事者関係
- 被相続人(本件被相続人)
- 相続人:配偶者???、長男???、二男である請求人
- 評価会社:
- 本件評価会社1(一般区域貨物自動車運送事業等、資本金1,000万円)
- 本件評価会社2(海陸運送業等、資本金1,000万円)
- 譲受会社:本件譲受会社(総合リース業等、資本金1,500万円)
本件各譲渡
被相続人は、平成29年1月頃、本件譲受会社に対し、以下の株式を譲渡したとされている。
- 本件評価会社1の株式4,000株(本件譲渡1)
- 本件評価会社2の株式36,000株(本件譲渡2)
それぞれについて、株式譲渡契約書(本件各契約書)が存在し、譲渡代金(本件各譲渡代金)が被相続人名義の口座に振り込まれている。
形式的外観
- 各契約書には被相続人の氏名と印影が存在
- 譲渡制限株式につき、取締役会承認決議の議事録が作成
- 株主名簿上、名義書換がなされている
申告関係
- 準確定申告では、本件各譲渡に係る譲渡所得は申告されていなかった
- 相続税申告では、当該株式が相続財産として申告されていた
争点
争点1 本件各契約が存在するか否か、また、存在するとしても無効であるか否か
争点2 仮に本件各契約が不存在又は無効である場合に、課税処分をすることができるか否か
争点についての請求人主張
契約の不存在・無効
請求人は、本件各契約について、
- 契約書は事後的に作成された疑いがある
- 押印された印章は被相続人の管理下にあったものではない
- 当時、被相続人は???により意思能力を欠いていた
などとして、本件各契約は不存在又は意思無能力により無効であると主張した。
非債弁済論(民法705条)
仮に本件各契約が意思無能力により無効である場合、
本件各譲渡代金の振込みは、民法第705条《債務の不存在を知ってした弁済》に該当し、被相続人は返還義務を負わない。
したがって、
経済的成果が消失していないことを理由に課税するのは著しく不当である。
と主張した。
課税範囲の限定
仮に課税が維持されるとしても、
それは経済的成果の範囲内、すなわち本件各譲渡代金の額を限度とすべきである。
と主張した。
審判所の判断
争点1(本件各契約が存在するか否か、また、本件各契約が存在するとしても無効であるか否か)について
???による本件各契約の締結(代理行為としての成立)
本件各契約書には、本件被相続人の記名押印があるところ、本件各契約書に本件印章を押印したのは???であり、同人が本件印章を保管していた。
また、本件各譲渡の経緯についての???及び審査請求人らの各申述には変遷や食い違いが見られるものの、各申述のうち内容に齟齬が生じていない部分を前提とすると、本件各株式を本件譲受会社が買い受けることを決定したのは???であるから、本件各譲渡は???の主導の下に行われたものと認められる。
以上からすれば、???は、本件各契約書に、本件被相続人に代わって本件被相続人の記名押印をする方式(いわゆる署名代理の方式)によって顕名をした上で、本件被相続人の代理人として本件各契約を締結したものとみるのが相当である。
したがって、本件各契約に係る意思表示は、本件被相続人の代理人であると称する???によって、本件被相続人のためにすることを示して行われたものであり、代理行為としての成立要件を充たしている。
よって、本件各契約が不存在であるということはできないのであり、本件では、その法律効果が本人である本件被相続人に帰属するか否かを検討すべきことになる。
本件被相続人の???に対する代理権授与の有無
本件被相続人が意思無能力であったか否か
???による本件各契約の効果が本件被相続人に帰属するためには、本件被相続人が???に対し、本件各契約について代理権を授与したと認められる必要がある。
そして、本件各契約の当時、本件被相続人が意思無能力である場合には、代理権を授与することはできない。
そこで検討すると、認定した諸事情からすれば、本件各契約が行われた平成29年1月頃の本件被相続人の状態は、平成27年12月頃の状態から大きな変化はなく推移しており、平成29年5月18日に???を起こすまでは、???ものの、???ということができる。
以上からすると、本件各契約の当時、本件被相続人が、契約の時点において恒常的に意思能力を欠く状況であったということはできない。
したがって、本件各契約の当時、本件被相続人が意思無能力であったとはいえない。
代理権の授与の有無
続いて、本件被相続人が???に対し、本件各契約について代理権を授与したといえるか否かを検討する。
本件印章の使用
本件印章は本件被相続人の実印ではない。
また、本件印章と同一又は極めて酷似した印影の印章が押印されている書類は本件賃貸借契約書しか判明しておらず、しかも署名押印欄等ではなく訂正印として押印されているにすぎない。
???は、本件印章は本件各契約の20年以上前に本件被相続人から預かった旨申述するが、預託の目的が明らかでなく、保管状況についても不自然かつ曖昧な申述をしていることからすると、本件印章は本件被相続人から預かったものであるとの???の申述は信用できない。
以上からすると、本件印章は本件被相続人の使用していた印章であるとは認められないので、???が本件印章を使用したことから、本件被相続人が???に代理権を授与していたと推認することはできない。
(B) ???及び???が本件被相続人の意思を確認したか否か
???は、本件各譲渡について、当初は???を介して意思確認したと述べる一方、その後、自らも意思確認したと申述を変遷させており、重要な経緯について申述に一貫性がなく、この点に関する???の申述は信用できない。
また???も、当初は意思確認した旨申述していたにもかかわらず、その後、取り次いだことはないと申述を変遷させており、重要な経緯について申述に一貫性がなく、この点に関する???の申述も信用できない。
したがって、これらの申述からは、本件被相続人の意思確認がされた事実や、本件被相続人が???に代理権を授与した事実を認めることはできない。
本件平成9年指示書及び本件平成17年指示書
これらは法定相続人に宛てて死後の遺産処分に関する遺志を記載したものと解されるから、生前に本件各株式を譲渡する意思を読み取ることはできないのはもとより、代理権授与の事実を推認することもできない。
株券の引渡し
平成29年1月19日に???が株券2,000株を???に引き渡した事実は認められるが、これから直ちに、???が了承を得ていたことや代理権授与を推認することはできない。
本件口座への入金
本件各金員が本件口座に振り込まれているが、本件口座には???が代表取締役を務める会社を含む会社から給与の振込みがあること等からすると???は本件口座の存在を従前から知っていたと考えられる。よって、入金事実から直ちに、了承や代理権授与を推認することはできない。
本件取締役会2の議事録
議事録には本件被相続人が出席し承認決議に参加した旨の記載や押印があるが、当該印影が本件被相続人の印章により顕出されたことを示す証拠はなく、他に本件被相続人の意思に基づいて議事録が作成されたことを認めるに足りる証拠もない。
よって、当該部分について成立の真正が認められず、本件被相続人が取締役会に出席し承認決議に参加したとは認められない。
したがって、議事録の記名押印をもってしても、了承や代理権授与を推認することはできない。
小括
以上からすれば、本件被相続人が???に対して本件各契約について代理権を授与していたと認めることはできない。
したがって、本件各契約は???による無権代理行為によるものと認められるので、本件被相続人に対してその効力を生じない。
請求人の主張について
「本件各契約は不存在である」旨の主張
請求人は本件各契約は存在を仮装されたもので不存在である旨主張する。
しかしながら、本件各契約に係る意思表示は、本件被相続人の代理人であると称する「1」によって、本件被相続人のためにすることを示して行われたものであり、代理行為としての成立要件を充たしているので、本件各契約が不存在であるということはできない。
したがって、請求人の主張には理由がない。
本件被相続人の意思能力に関する主張
請求人は本件各契約当時、本件被相続人は意思無能力であった旨主張する。
しかしながら、本件被相続人の???の状態等からすれば、本件各契約当時、本件被相続人が恒常的に意思能力を欠く状況であったとはいえないことは上記のとおりである。
したがって、請求人の主張には理由がない。
争点2(本件各契約が存在するといえず、又は無効である場合に、課税処分をすることができるか否か)について
法令解釈
所得税の課税対象(経済的成果)と原因行為の瑕疵
所得税は、株式の譲渡等の原因行為そのものにではなく、その結果として取得した経済的成果に担税力を認めて課税するものである。
したがって、仮に原因行為について、実体的に無効であるなどの瑕疵があったとしても、当該経済的成果が原因行為の瑕疵を基因として現実に失われない限り、所得税の課税物件を欠くことにはならないと解するのが相当である。
譲渡所得課税の趣旨と所得税法59条1項の位置付け
譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりにより資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に、これを清算して課税する趣旨のものである。
したがって、譲渡所得課税においては、資産の譲渡は課税の機会にすぎず、その時点において譲渡人の下に生じている増加益に対して課税されることとなる。
そして、所得税法第59条第1項は、同項各号に掲げる理由により譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合に、当該資産についてその時点において生じている増加益の全部又は一部に対して課税できなくなる事態を防止するため、「その時における価額」に相当する金額により資産の譲渡があったものとみなすこととしたものと解される。
検討
原因行為が無権代理であっても、経済的成果が現実に失われていない限り課税可能
上記5(2)のとおり、本件各契約は「???」による無権代理行為によるものと認められる。
もっとも、本件各金員が本件被相続人名義の本件口座に振り込まれており、無権代理行為に基づき譲渡人とされる本件被相続人に財貨が移動している。
この点につき、請求人は、本件被相続人は???のため本件各金員の本件口座への振込みを認識し得ず、経済的成果は発生していない旨主張する。
しかしながら、本件口座には本件被相続人が役員を務める会社から支給される給与が振り込まれていることに加え、本件口座からは本件被相続人及び???が入居する本件施設の利用料金や光熱費が引き落とされ、定期的に現金が引き出されていることからすると、本件口座は本件被相続人が日常的に使用する預金口座であるということができる。
したがって、本件各金員が本件口座に振り込まれている以上、本件被相続人が振込みの事実を認識しているか否かや、本件被相続人が金銭管理を行っていたか否かにかかわらず、本件被相続人が本件各譲渡に伴う経済的成果を取得していることは明らかである。
また、本件各契約の法律効果が本件被相続人に帰属しないのであるならば、請求人ら相続人は本件各金員を本件譲受会社に返還すべきであるところ、請求人は本件各契約の無効を主張するものの、無効を前提として遺産確認の訴え等の訴訟を提起しておらず、他に判決等で無効が確認された事実も認められない。
さらに、請求人も本件口座の存在及び振込みを認識しているにもかかわらず、請求人らは現在に至るまで本件譲受会社に対し本件各金員を返還していない。
以上のとおり、相続人らが本件各金員を返還していない以上、本件各譲渡に係る経済的成果が消失したとは認められない。
したがって、原因行為である本件各契約は無権代理によるものであり本件被相続人に効果が帰属しないとしても、その結果として生じた経済的成果が現実に失われていない以上、所得税の課税物件を欠くことにはならず、所得税を課税することができる。
所得税法59条1項2号により「その時における価額(時価)」で課税される
上記法令解釈のとおり、譲渡所得課税は譲渡時点における増加益に対して課税され、所得税法59条1項は、一定の場合に「その時における価額」により譲渡があったものとみなす趣旨である。
本件各譲渡のように、所得税法第59条第1項第2号が規定する、法人に対し、著しく低い価額の対価の額で譲渡したような場合においては、経済的成果である本件各譲渡代金の限度で課税するものではなく、「その時における価額」に相当する金額により資産の譲渡があったものとみなして課税するものである。
したがって、本件各譲渡においては、本件各譲渡代金の額ではなく、本件各株式の「その時における価額」、すなわち時価の額が譲渡所得の収入すべき金額として課税されることとなる。
請求人の主張について
株券交付がないため譲渡所得は発生していない旨の主張
請求人は、株券発行会社では株券の交付がなければ譲渡の効力が発生せず、株券交付の事実等が立証されていないから本件各契約の効力は発生せず譲渡所得も発生していない旨主張する。
しかしながら、上記のとおり、経済的成果が現実に失われていない以上、所得税の課税物件を欠くことにはならず、所得税を課税することができるのであって、株券交付の要否及び有無は上記結論を左右しない。
よって、請求人の主張は採用できない。
意思無能力による無効の場合に課税するのは不当である旨の主張
請求人は、原因行為が意思無能力により無効である場合、無効を原因として経済的成果が消失しなければ課税されるのは著しく不当である旨主張する。
しかしながら、上記のとおり、本件各契約当時、本件被相続人が意思無能力であったとはいえない上、そもそも、原因行為の効力が否定される理由如何によって課税の可否を区別すべき理由もない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
非債弁済となる場合に課税することは不当である旨の主張
請求人は、本件譲受会社が意思無能力を認識しており本件各金員の振込みが非債弁済となる場合、譲受会社は返還請求できず被相続人は返還不要だから、経済的成果が消失していないことを理由に課税するのは著しく不当である旨主張する。
しかしながら、所得税は取得した経済的成果に担税力を認めて課税するものであり、経済的成果が現実に失われていない以上、返還義務の有無にかかわらず課税されるものである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
経済的成果を失わせることが事実上不可能である場合に課税することは不当である旨の主張
請求人は、遺産分割が成立していないこと等により返還が事実上不可能である旨主張する。
しかしながら、本件口座の預金以外にも相続財産は存在し、一部については遺産分割協議が成立している。
したがって、相続人が本件口座以外の相続財産から本件譲受会社へ返還することも可能であり、本件譲受会社が受領を拒否すれば供託することも可能であるから、経済的成果を失わせることは事実上不可能ではない。
よって、請求人の主張は採用できない。
課税は譲渡代金額(経済的成果)の限度に限られる旨の主張
請求人は、仮に課税処分が維持されるとしても、経済的成果の範囲内である本件各譲渡代金の額の限度においてのみ課税されるべき旨主張する。
しかしながら、本件各譲渡のように法人に対し著しく低い価額の対価の額で譲渡したような場合には、「その時における価額」により譲渡があったものとみなして課税するのであって、譲渡代金額の限度において課税されるものではない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
本件更正処分の適法性
上記5(3)のとおり、原因行為である本件各契約が無権代理によるものであっても、本件被相続人が本件各譲渡による経済的成果を取得し、当該経済的成果が現実に失われていない以上、所得税の課税物件を欠くことにはならない。
当審判所の調査及び審理の結果によれば、
- 本件譲渡1の時における本件株式1の1株当たりの価額は別表のとおり???と認められるのに対し、取引価額(1株当たり???)は、その価額の2分の1に満たない対価の額である。
- 本件譲渡2の時における本件株式2の1株当たりの価額は別表のとおり???であると認められるのに対し、取引価額(1株当たり???)は、その価額の2分の1に満たない価額である。
したがって、本件各譲渡については、所得税法59条1項2号及び所得税法施行令169条により、譲渡所得の金額の計算上、本件各株式の「その時における価額」(時価)による譲渡があったものとみなされる。
これを前提に算出した一般株式等の譲渡所得金額は別表6のとおりとなり、所得税等の納付すべき税額は別表のとおりとなって、この金額は本件更正処分のそれを上回るから、本件更正処分は適法である。
なお、本件更正処分のその他の部分については、請求人は争わず、当審判所に提出された証拠資料等によっても、これを不相当とする理由は認められない。
本件賦課決定処分の適法性について
上記5(4)のとおり、本件更正処分は適法である。
また、本件において、通則法第65条(令和4年法律第4号及び令和5年法律第3号による改正前のもの)《過少申告加算税》第4項第1号に規定する正当な理由があるとは認められない。
そして、当審判所においても、請求人の平成29年分の過少申告加算税の額は、本件賦課決定処分における金額と同額であると認められる。
したがって、本件賦課決定処分は適法である。
結論
よって、審査請求は理由がないから、これを棄却することとし、主文のとおり裁決する。
