公開日:2026年8月6日

【執筆時点の情報について】

分離課税導入を含む暗号資産の税制を改正する所得税法等の一部を改正する法律が次のとおり、成立等しました。

成立日 令和8年3月31日
公布日 令和8年3月31日
施行日 令和8年4月1日(別段の定めがあるものを除く)

なお、本記事で解説する特定電子移転財産権の差押手続は、令和9年4月1日から施行されます。

また、分離課税の適用開始時期を左右する金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(以下「金商法等改正法」といいます。)も、次のとおり成立・公布されました。

成立日 令和8年7月15日
公布日 令和8年7月23日(令和8年法律第64号)
施行日 暗号資産に係る規定は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日(2026年8月6日時点で政令は未制定

暗号資産の分離課税など個別の制度の適用開始時期は、上記の施行日とは別に定められています(分離課税の適用開始時期はQ10で解説します)。

本記事は公布された法律・政令・規則に基づいて記載しています。ただし、国税庁の通達・FAQはまだ公表されていません。解釈が確定していない部分があるため、本記事の内容に基づいて具体的な取引や税務処理を行う際は、事前に税理士にご相談ください。通達等で新たな取扱いが明らかになった場合は、本記事を随時更新します。

この記事の結論

秘密鍵を自分で管理している暗号資産(プライベートウォレット)は、これまで、税金を滞納しても実際には差し押さえることが困難でした。移転に秘密鍵が必要であるため、滞納者本人が協力しなければ動かせなかったからです。

令和8年度税制改正で、国税徴収法にこの点を手当てする規定が置かれました。自己管理の暗号資産は「特定電子移転財産権」として、徴収職員の管理に移す方法により差し押さえられます。それが困難なときは、権利者に対して移転命令を発することができ、正当な理由なくこれに従わない場合には3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金が科され、両者が併科されることもあります。

施行は令和9年4月1日です。分離課税の適用開始(令和10年分以後の見込み)よりも先に、徴収の手続が整うことになります。

📋 この記事でわかること

  • ✔ 自己管理(プライベートウォレット)の暗号資産も差押えの対象になること
  • ✔ 「特定電子移転財産権」の意味と、特定暗号資産との違い
  • ✔ 移転命令の名宛人と、これに従わない場合の罰則
  • ✔ 施行は令和9年4月1日で、分離課税の適用開始より先行すること
📋 目次
  1. 自分のウォレットで管理している暗号資産は、税金を滞納しても差し押さえられないのですか
  2. これまで、なぜ差し押さえることが難しかったのですか
  3. 「特定電子移転財産権」とは何ですか。特定暗号資産とは違うのですか
  4. どのような方法で差し押さえるのですか。「移転命令」とは何ですか
  5. 移転命令は、滞納者本人にしか出されないのですか
  6. 移転命令に従わなかった場合、どうなりますか
  7. 差し押さえられた暗号資産は、その後どうなりますか
  8. 取引所に預けている暗号資産や、海外の取引所の場合はどうなりますか
  9. 海外取引所やDEXを使えば、そもそも把握されないのではありませんか
  10. いつから始まりますか。分離課税とはどちらが先ですか
  11. まとめ
Q1 自分のウォレットで管理している暗号資産は、税金を滞納しても差し押さえられないのですか

差し押さえられます。令和8年度税制改正により、暗号資産交換業者を介さずに自ら管理している暗号資産についても、実効的に差押えができる手続が国税徴収法に整備されました(徴法72条1項、72条の2)。施行は令和9年4月1日です。

改正前も、自己管理の暗号資産を差し押さえる手続そのものは存在していました。無体財産権等として、差押書の送達により差し押さえるという方法です(改正前の徴法72条1項)。しかし、暗号資産を実際に移すには秘密鍵が必要です。秘密鍵を持っている滞納者本人の協力が得られなければ、差押えを執行しても実際には財産を動かせないという状態が残っていました。

今回の改正は、この「手続はあるが実効性がない」という状態を解消するものです。徴収職員が自らの管理に移す方法を原則とし、それが困難なときには権利者に移転を命じることができるようになりました。

Q2 これまで、なぜ差し押さえることが難しかったのですか

暗号資産の保有方法によって、差押えのしやすさが大きく違っていたためです。改正前の状況は次のとおりです。

保有方法改正前の状況
①暗号資産交換業者を介して保有する方法取引所での売却を前提として、滞納者が交換業者に対して有する暗号資産の返還請求権を、債権として差し押さえることができると考えられていました。
②暗号資産交換業者を介さずに自己管理する方法(プライベートウォレット)第三債務者等が存在しない財産的価値であり、無体財産権等(改正前の徴法72条)として差押えの手続自体はありました。しかし移転には秘密鍵が必要であるため、秘密鍵を保有する滞納者の協力が得られない限り、実効的に差押えを執行できませんでした。

この違いが実際の徴収の場面で表面化した事例が、改正の検討過程で紹介されています。暗号資産取引による所得約5億円の申告漏れについて、加算税を含めて約2億5千万円を追徴したものの、その後の値下がり局面で、滞納者が「値上がりしてから売却する」等と申し立てて売却による自主納付に応じず、自己管理であったため差押えもできなかった、というものです。

暗号資産交換業者を介して保有する場合は交換業者に対する債権を差し押さえられるが、滞納者が自己で管理する場合は差押えができないことを示す図
出典:税制調査会「経済社会のデジタル化への対応と納税環境整備に関する専門家会合」(第4回・令和7年11月13日)財務省説明資料「税務執行に関する諸課題」9頁(背景色を白に変換して掲載)

同じ資料は、自己で管理する方法として、専用のアプリを使用する方法のほか、取引に必要な秘密鍵が格納された物理的な媒体を使用する方法があり、いずれの場合も使用にあたってPINコードの入力等が必要であることを注記しています。あわせて、地方税についても同様の課題があることが指摘されています。

税務調査で申告漏れを把握し、追徴課税まで行っても、徴収できない。この状態が続いていたことが、改正を促した直接の事情でした。なお今回の整備にあたっては、令和7年5月に成立した情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和7年法律第39号)による組織的犯罪処罰法の改正で、没収の裁判の執行および没収保全の手続が国税に先行して整えられていたことも参考にされたと説明されています。

この課題は、国税庁自身が税制改正の意見として掲げていたものでもあります。その内容は国税庁の税制改正意見「暗号資産等の差押手続の整備」で扱っています。

Q3 「特定電子移転財産権」とは何ですか。特定暗号資産とは違うのですか

別の概念です。名称が似ているため混同しやすいのですが、両者は根拠となる法律も、対象となる範囲も異なります。

特定電子移転財産権は、無体財産権等のうち、特許権、著作権その他第三債務者等がない財産に係る権利であって、その権利の移転について登記を要しないもので、かつ電子情報処理組織を用いて移転するものをいいます(徴法72条1項)。ここでいう登記には、登録および電子記録債権法上の電子記録が含まれます(徴法15条2項)。この概念は暗号資産に限られるものではありませんが、暗号資産に即していえば、滞納者が暗号資産交換業者を介さず自ら管理している暗号資産がこれに該当します。

ここで注意していただきたいのが、対象範囲です。この差押手続の対象は特定暗号資産に限られず、暗号資産一般に及びます。分離課税の対象が特定暗号資産(金融商品取引業者登録簿に名称が登録されている暗号資産等)に限定され、さらに国内の暗号資産取引業者への売委託または同業者に対する譲渡という取引の経路も要件とされているのとは、射程が異なります。

比較の観点特定電子移転財産権特定暗号資産
根拠国税徴収法72条1項租税特別措置法38条の2第1項
場面徴収(滞納処分)課税(分離課税の対象の画定)
対象暗号資産に即していえば自己管理の暗号資産一般登録簿に名称が登録された暗号資産等(取引の経路も要件)
施行・適用令和9年4月1日令和10年分以後の見込み

なお、条文は、差押書の送達による差押えの対象から特定電子移転財産権を除外するという形をとっています。除外されているのは差押えの方法であり、特定電子移転財産権は無体財産権等の一部にとどまったまま、国税徴収法72条の2による特別な差押手続の対象とされています。

Q4 どのような方法で差し押さえるのですか。「移転命令」とは何ですか

2つの方法が用意されています。原則は、特定電子移転財産権を徴収職員の管理に移す方法によります(徴法72条の2第1項本文)。

この方法によることが困難であるときは、特定電子移転財産権の権利者であって、これを他の者の管理に移すことができる者に対し、徴収職員の管理に移させるよう命じることができます(同項ただし書)。これが移転命令です。

差押えの効力が生じるのは、特定電子移転財産権が徴収職員の管理に移された時、または移転命令の告知がされた時です(徴法72条の2第2項)。移転命令の場合は、実際に暗号資産が移動する前の、命令が告知された時点で効力が生じることになります。

このような手続とされたのは、自己管理の暗号資産が、物体性のない財産的価値であって、債務者やこれに準ずる者がおらず、移転についての登記・登録の制度もないためと説明されています。確実に執行するには、徴収職員が、権利者の管理が及ばないウォレットなどに移すか、それをすることができる者にそのようなウォレットへ移させるほかない、という理解です。

改正前は自己管理の暗号資産を差し押さえられなかったのに対し、改正後は徴収職員の管理に移す方法により差し押さえ、困難な場合は移転命令を発し、売却して滞納国税に充当できることを示す図
出典:財務省「令和8年度税制改正の解説」907頁(背景色を白に変換して掲載)

図の下段が、改正後の手続の流れです。滞納者の管理する暗号資産を徴収職員が移転させ(必要に応じて移転命令を発し)、その後、必要に応じて暗号資産市場で売却して滞納国税に充当する、という順序になります。

徴収職員は、特定電子移転財産権を差し押さえたときは差押調書を作成し、その謄本を滞納者に交付しなければなりません(徴法54条3号)。差し押さえた特定電子移転財産権については、差押動産等の管理に関する規定が準用され、善良な管理者の注意をもって管理されるとともに、税務署長は帳簿を備えてその出納を記載します(国税徴収法施行令32条の2において準用する同令23条)。

Q5 移転命令は、滞納者本人にしか出されないのですか

条文は、名宛人を滞納者に限っていません。移転命令の相手方は、特定電子移転財産権の権利者(名義人が異なる場合には、名義人を含みます)であって、これを他の者の管理に移すことができる者とされています(徴法72条の2第1項ただし書)。

つまり、条文は、権利者と名義人が一致しない場合があることを前提に書かれています。あわせて「他の者の管理に移すことができる者」という限定が置かれていますから、名宛人となりうるのは、実際に移転を行える立場にある者ということになります。暗号資産に即していえば、権利者または名義人のうち、秘密鍵を把握していて実際に移転を行える者ということになります。権利者でも名義人でもない事実上の管理者にまで及ぶとは、条文からは読めません。

この設計は、Q4で述べた手続の趣旨から素直に導かれます。徴収職員が自ら移せない場合、移転を実現できるのは秘密鍵を把握している者だけです。その者が滞納者本人でないとき、本人にだけ命令を出しても意味がありません。

Q6 移転命令に従わなかった場合、どうなりますか

罰則の対象になります。正当な理由がなく移転命令に違反した者は、3年以下の拘禁刑もしくは250万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されます(徴法187条の2)。この罰則は両罰規定の対象でもあります(徴法190条)。両罰規定とは、違反行為をした者を罰するほか、その者が業務上属する法人や事業主にも罰金刑を科しうる仕組みをいいます。

罰則が置かれた理由は、技術的な事情にあります。徴収職員が自ら管理に移すことができない場合、暗号資産に用いられている暗号理論が技術的に解読不能な強固なものである以上、移転を実現するには、秘密鍵を把握している者に行わせるほかありません。そこで、移転命令の不履行に対して罰則を設け、その威嚇力によって権利者に行為を強制することで、制度の実効性を担保することとされました。

法定刑は、滞納処分の執行を妨害する行為である点で共通する滞納処分免脱罪と同水準に定められています。暗号資産の秘密鍵を握ったまま応じないという不作為が、財産を隠匿する行為と同じ重さで評価されている、ということです。

この罰則は、国税に限りません。地方税についても、税目ごとに同じ罪が設けられています。市町村民税は地方税法332条の2、固定資産税は同法374条の2、自動車税は同法169条の2といった具合で、国税徴収法72条の2第1項ただし書の規定の例により行う徴税吏員の命令に違反した場合が対象です。法定刑は国税と同じ3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金で、併科もあります。

Q7 差し押さえられた暗号資産は、その後どうなりますか

差し押さえた財産は換価しなければならず、換価は公売によるのが原則です(徴法89条1項、94条1項)。もっとも、取引所の相場がある財産をその日の相場で売却するときは、公売に代えて随意契約により売却することができます(徴法109条1項2号)。

暗号資産取引所で取引されている暗号資産は、この「取引所の相場がある財産」に該当するものとして随意契約により売却することができると考えられ、取引所で取扱いのない暗号資産は公売に付されることになります。換価した特定電子移転財産権は、買受人が買受代金を納付したときに、買受人の管理に移されます(徴法122条の2)。

随意契約による売却の対象となる「取引所の相場がある財産」は、現行の通達では限定列挙されています。今回の改正に合わせてその範囲の明確化を行うこととされており、具体的な内容は今後、通達等で示される予定です。どの暗号資産がこれに当たるかは、この明確化を待つ必要があります。

差押えの解除についても、通常の財産とは異なる点があります。解除は、原則としてその旨を滞納者に通知することによって行いますが(徴法80条1項)、特定電子移転財産権については、これに加えて徴収職員がその管理から滞納者の管理に移すことを要します(徴法80条2項3号)。

徴収職員の管理から滞納者の管理に戻さない限り、取引関係に立つ第三者から見て差押えの状態が継続していると認めざるを得ず、解除の目的を果たせないことが考慮されています。通知だけでは足りない、ということです。

Q8 取引所に預けている暗号資産や、海外の取引所の場合はどうなりますか

今回の改正が直接手当てしたのは、自己管理(プライベートウォレット)の暗号資産です。暗号資産交換業者を介して保有する暗号資産は、交換業者に対する返還請求権という債権であって特定電子移転財産権には当たらず、その差押えは債権差押えの方法によります。

国内の交換業者であれば、この方法で差押えが可能です。これに対し、海外の交換業者に対する債権については、日本の滞納処分の執行が及ぶ範囲におのずと限界があり、実効的な徴収には租税条約等に基づく徴収共助を要する場合があります。

なお、徴収共助については、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(以下「実特法」といいます)で、相手国等の要請に基づき日本が徴収を実施する場面についても同趣旨の整備が行われています。相手国の要請を受けて日本がその相手国の租税を徴収する場面(受託)について、自己管理の暗号資産を特定電子移転財産権として差し押さえられるよう国税徴収法の関係規定が準用され(実特法11条4項柱書)、移転命令違反には罰則が設けられています(実特法13条1項2号・6項)。ただしこの場合の法定刑は2年以下の拘禁刑または150万円以下の罰金(併科あり)で、国税の場合とは異なります。

これに対して、海外取引所に預けた暗号資産を日本の国税の徴収のために捕捉しようとする場面は、逆に日本が相手国に徴収を要請する側にあたります。徴収共助は、徴収共助の規定を置く租税条約等の締約国との間でしか実施できず、相手国がどのような対応を取りうるかは相手国の国内法や当該租税条約の定め等によって異なりうる点に留意が必要です。

Q9 海外取引所やDEXを使えば、そもそも把握されないのではありませんか

情報を把握される局面と、税金を徴収される局面は別のものです。ここを分けて考える必要があります。

たしかに、CARF(暗号資産等報告枠組み)には射程の限界があります。自己管理のプライベートウォレットやDEXを用いた取引、CARFに参加していない国に所在する海外取引所を通じた取引は、情報把握の網から漏れる余地が残ります。しかしこれは、あくまで課税のために税務当局が取引情報を自動的に把握する局面の限界です。

特定電子移転財産権の差押手続は、徴収の局面の話です。何らかの経路で申告漏れが把握され、追徴課税が行われた後、その税額が納付されないときに機能します。いったん租税債権が確定してしまえば、自己管理の暗号資産にも差押え・換価が及びうるということです。

特定暗号資産を国内の取引業者を通じて譲渡すれば分離課税、海外取引所やDEXで譲渡すれば総合課税という経路選択は、あくまで課税方式の問題です。自己管理を選んだことによって徴収を免れられるものではありません。

Q10 いつから始まりますか。分離課税とはどちらが先ですか

徴収手続のほうが先です。上記の差押手続は、令和9年4月1日から施行されます(所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)附則1条6号イ、国税徴収法施行令の一部を改正する政令附則ただし書)。なお、Q8で述べた徴収共助に係る罰則も、同日から施行されます(同号ロ)。

これに対し、特定暗号資産の分離課税が適用されるのは、金商法等改正法の施行の日の属する年の翌年1月1日以後です。同法は令和8年7月23日に公布されており、暗号資産関係の規定は公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日に施行されます。施行期日を定める政令は2026年8月6日時点でまだ定められていませんが、公布日が確定したことにより、遅くとも令和9年7月22日までには施行されることになります。令和9年中の施行であれば、分離課税の適用開始は令和10年1月1日です。

時期内容
令和9年4月1日特定電子移転財産権の差押手続が施行される
令和10年1月1日(見込み)特定暗号資産の分離課税が適用開始
令和11年1月1日(見込み)特定暗号資産年間取引報告書の報告対象となる取引が始まる(最初の提出は令和12年1月)

課税のルールが変わるより先に、徴収の網が整うという順序になっています。税率が下がる話ばかりが注目されがちですが、実務上は、この順序のほうが先に効いてきます。

まとめ

令和8年度税制改正による特定電子移転財産権の差押手続について、押さえておきたい点は次のとおりです。

  • 秘密鍵を自分で管理する暗号資産も、差押えの対象になる(徴法72条1項、72条の2)
  • 原則は徴収職員の管理に移す方法。困難なときは権利者への移転命令による
  • 移転命令の名宛人は滞納者に限られない。権利者または名義人のうち、実際に移転を行える者が対象になる
  • 移転命令に正当な理由なく従わない場合、3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金(併科あり。徴法187条の2)。滞納処分免脱罪と同水準
  • 対象は特定暗号資産に限られず、暗号資産一般に及ぶ
  • 住民税や固定資産税などの地方税についても、税目ごとに同じ罰則が設けられている
  • 施行は令和9年4月1日で、分離課税の適用開始より先行する
  • 情報把握の限界(CARFの射程)と、徴収の実効性は別の問題である

暗号資産の税制改正については、税率や損失の繰越しといった課税のルールに関心が集まりがちです。しかし、滞納が生じたときに何が起きるかという徴収の側も、同じ改正の中で整備が進んでいます。令和9年4月1日という日付は、分離課税の開始よりも早く訪れます。

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出典

  • 国税徴収法15条2項、54条3号、72条1項、72条の2、80条1項・2項3号、89条1項、94条1項、109条1項2号、122条の2、187条の2、190条
  • 国税徴収法施行令23条、32条の2
  • 租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律11条1項・4項、13条1項2号・6項
  • 所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)附則1条6号イ・ロ、国税徴収法施行令の一部を改正する政令附則ただし書
  • 金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第64号)
  • 租税特別措置法38条の2第1項
  • 地方税法169条の2、332条の2、374条の2ほか各税目の移転命令違反の罪に関する規定
  • 財務省「令和8年度税制改正の解説」905頁〜909頁(国税通則法等の改正・887頁〜920頁
  • 税制調査会「経済社会のデジタル化への対応と納税環境整備に関する専門家会合」(第4回・令和7年11月13日)財務省説明資料「税務執行に関する諸課題」9頁