OECD Tax Administration 2025によると、調査対象58か国・地域の税務当局のうち69%がAIを導入済みです(ISORA・2023年)。AIは納税者サービスや申告書処理に加え、脱税・不正検出(74.4%)やリスク評価(64.1%)といった税務調査の「入口」にも広く使われています(この2つは2024年に実施された別調査に基づく数値で、AIを使用している当局を分母とするものです。導入率69%の内訳ではありません)。日本の国税庁もAI調査選定システムを運用しています。生成AIに関しては、2025年以降、政府全体で「AI統括責任者(CAIO)」の設置や「先進的AI利活用アドバイザリーボード」による高リスク判定といった制度整備が進められていますが、調査選定AIのような個別のAI・機械学習システムに特有のガバナンスがどこまで確立しているかは、なお論点です。
(公開:2026年4月3日 / 最終更新:2026年8月20日)
OECDは2025年11月、58か国・地域の税務当局を対象とした大規模比較レポート『Tax Administration 2025』を公表しました。
このレポートの特徴は、10年分のISORA調査データに基づいて税務行政の変容を追っている点にあります。
そして、今回のレポートが最も注目しているテーマがAI(人工知能)です。
レポートに掲載された各国事例の約25%がAI関連であり、「AIの急速な普及が税務行政の将来をどう形作るか」がレポート全体を貫く問題意識になっています。
背景:少ない人員で、増える納税者に対応する
60%の税務当局が職員数の減少を報告しています。一方で人口と労働力人口は増加しており、職員1人あたりの対応人数は2014年から2023年にかけて平均15%増加しました。さらに、55歳以上の職員が平均28%を占めるため、今後数年で大量の知識が失われる見通しです。AI導入の背景には、こうした構造的な人員制約があります。
本記事では、このレポートのAI関連データと各国事例をQ&A形式で整理します。
レポートの冒頭で最も目を引くデータが、AI導入率の推移です。
AI(機械学習を含む)をすでに導入・使用している税務当局の割合は、2016年の8.6%から2023年には69.0%へと急増しました。わずか7年で約8倍になっています。
AI導入率の推移(ISORA調査・58か国・地域)
2016年:8.6% → 2018年:29.8% → 2023年:69.0%
導入準備中(24.1%)を含めると、93.1%の税務当局がAIに取り組んでいます。
AI以外のデジタル技術の普及状況と合わせて見ると、全体像がより鮮明になります。
| 技術 | 2018年 | 2023年 | 増減 |
|---|---|---|---|
| データサイエンスツール | 71.9% | 96.6% | +24.7 |
| AI(機械学習を含む) | 29.8% | 69.0% | +39.2 |
| RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) | 22.8% | 60.3% | +37.5 |
| バーチャルアシスタント(チャットボット等) | 34.5% | 70.7% | +36.2 |
出典:OECD (2025), Tax Administration 2025, Table 5.5. / Table 6.4.(ISORA・2023年)
データサイエンスツールは96.6%とほぼ全数に普及しています。AIとRPAは5年間で急速に伸び、現在はいずれも過半数を超えています。
ポイント
「AIを使っていない税務当局のほうが少数派」という時代にすでに入っています。税務当局のデジタル技術導入は、もはやデータサイエンスやAIが「標準装備」となりつつある段階です。
AIの活用が最も目に見える形で進んでいるのが、納税者向けサービスの分野です。
チャットボット等のバーチャルアシスタントは、先述のとおり70.7%の税務当局が導入済みです。さらに、バーチャルアシスタント以外の場面でもAIが使われ始めています。
| AI活用の場面 | 導入率 |
|---|---|
| 納税者対応(VA以外)にAI使用 | 22.2% |
| うち 申告書の作成支援 | 33.3% |
| うち 受信メール等への回答案の提案 | 25.0% |
| うち ライブチャットでの職員支援 | 25.0% |
| うち その他の対応 | 50.0% |
出典:OECD (2025), Tax Administration 2025, Table 5.6.(2024年・Digital Transformation Initiatives調査)。22.2%は回答当局全体(54法域)に占める割合、「うち」の各値はその22.2%に当たる12法域を分母とする割合です。
では、具体的にどのような取り組みが行われているのでしょうか。レポートに掲載された各国事例をいくつか紹介します。
▼ 韓国:AI税務ヘルプライン
韓国の国税庁(NTS)は2024年にAI税務ヘルプラインを開始しました。AI音声認識により、電話での相談に自動で対応するシステムです。
200万件以上の納税者相談データ、税法の規定、判例・裁決例を学習データとして投入しています。通話中にFAQ、動画リンク、申告手順のテキストメッセージがリアルタイムで送信されます。
韓国AI税務ヘルプラインの成果
電話応答率:26%(2023年)→ 98%(2024年)
対応件数:142万件(前年の2.5倍)、うち約74%をAIが処理
レポートは、このAIシステムの導入効果を「職員1,000人の採用に相当する」と評価しています。
▼ オーストリア:Bot Federation(チャットボット連合)
オーストリアは、複数の行政機関のチャットボットを連携させる「Bot Federation」を2023年8月に稼働させました。税務のFred、行政全般のMona、電子認証のID-Austriaなど、専門分野の異なるボットが知識を共有し、どのボットに質問しても最適な回答を返す仕組みです。
▼ アイルランド:NLPによる問い合わせ自動分類
アイルランドの歳入庁は、オンラインポータルの問い合わせ分類にAI・自然言語処理(NLP)を導入しました。
従来は納税者自身がドロップダウンメニューから分類を選ぶ方式でしたが、誤分類が多く、正確性は65%未満でした。AIによる自動分類に切り替えた結果、正確性は97%に向上し、担当者への振り分け時間は24時間以上短縮されています。
▼ 中国:「スマート+マニュアル」対話サービス
中国の国家税務総局(STA)は、AIによる24時間対応と、人間の担当者によるリアルタイム支援(画面共有・音声通話)を組み合わせた対話システムを構築しています。2024年には約6,000万件の対話サービスが提供されました。
AIの回答精度には限界がある
韓国のレポートにも「専門性の面ではまだギャップがある」と記載されています。各国のチャットボットやAIヘルプラインが増えているからといって、AIの税務相談が常に正確であるとは限りません。
OECDレポートには、リスク管理・コンプライアンス分野でのAI活用状況もデータとして示されています。
分析目的でのAI活用率(2024年調査)
リスク評価プロセスへのAI利用:64.1%
脱税・不正検出へのAI利用:74.4%
ビッグデータ利用率は87.0%に達しています。
※ リスク評価(64.1%)・不正検出(74.4%)は、2024年に実施された別調査(Tax Administration Digitalisation and Digital Transformation Initiatives)の数値を Table 6.3 が再掲したものです。この2つの割合の分母は、回答当局全体(54法域)ではなく、AIを使用していると回答した当局(39法域・全体の72%)です。回答当局全体に占める割合としては、不正検出が約54%、リスク評価が約46%になります。なお Table 6.3 の表側には「Percentage of administrations」とのみ記され、この分母の限定は表示されていません。Q1のAI導入率69%(ISORA・2023年)とは調査・調査年・分母のいずれもが異なるため、69%の内訳ではなく、単純には比較できません。なお、同じboxに掲げたビッグデータ利用率87.0%は、回答当局全体(54法域)を分母とする割合です。
以下の整理は、レポートの記述ではなく本記事の筆者によるものです。この2つは、税務調査のなかで働く段階が異なります。リスク評価(64.1%)は、全納税者を広くスコアリングして「どこを見るか・誰を優先するか」を決める、事前の対象選定の段階です。一方、脱税・不正検出(74.4%)は、特定の不正を狙って探しにいく使い方ですが、後述する各国事例を見ると、その多くは調査に着手する前に母集団から怪しい対象を浮かび上がらせる「調査の引き金」として機能しています。
つまり両者の違いは「事前か事後か」というより、広く網をかける(リスク評価)か、特定の不正を狙って探しにいく(検出)かという“網の広さ”の差であり、いずれも主に調査の前〜入口で「誰を疑うか」を左右しています。AIは「調査対象を選ぶ」段階と「不正パターンを発見する」段階の両面で、すでに中心的な役割を担っているのです。
▼ オーストラリア:Advanced Analytics Platform Cloud
オーストラリア国税庁(ATO)は、プライベートクラウド上にAAP Cloud(Advanced Analytics Platform Cloud)を構築しました。データサイエンティストやエンジニアが機械学習モデルを開発・展開するためのセキュアな環境です。
このプラットフォーム上の機械学習モデルは、とりわけ詐欺の検出に活用されています。リスク行動が急速に変化する状況にもスケーラブルに対応できる点が強みとされています。
▼ イタリア:TaxnetVAによるVAT不正の可視化
イタリアの税務当局(IRA)は、多様なデータソースを統合し、事業体間の取引関係をグラフで可視化するツール「TaxnetVA」を開発しました。
事業体は「ノード」(点)、取引関係は「エッジ」(線)で表示されます。各ノードには事業内容・売上高・法的形態などの属性が付与され、各エッジには取引額・VAT額・持株比率などが記録されます。色やサイズでリスクの程度が一目でわかるようになっており、EU域内VAT不正の疑わしい取引チェーンを特定するために使われています。
▼ フランス:Signaux Faibles(弱いシグナル)
フランスの取り組みは、これまでの「取り締まり型」とは方向が異なります。Signaux Faibles(弱いシグナル)は、経営難の企業を早期に発見し、倒産を回避できるよう支援することを目的としたプロジェクトです。
税務当局(DGFiP)に加え、フランス銀行、企業総局、雇用総代表部、社会保障機関の5つの政府機関が連携し、税務データと社会保障データを突き合わせて、18か月以内に倒産する可能性がある中小企業をAIアルゴリズムで予測します。四半期ごとにアルゴリズムにデータが投入され、リスク企業のリストが生成されます。約1,000人の認定公務員がアクセスし、検出された企業には当局側から連絡を取り、支援や解決策を提案します。
「支援」のためのデータ統合という論点
Signaux Faiblesは、取り締まりではなく企業支援を目的とする点で特徴的です。ただし、税の徴収のために集めたデータを、社会保障など他機関と名寄せ・統合して用いている点には注意が必要です。中国のT-GISが「監視・取り締まり」方向であるのに対し、フランスは「支援」方向と向きは正反対ですが、いずれも税務当局が握ったデータと予測AIが、納税者(企業)の経営に深く関わるところまで届いている点では共通します。「効率化」や「善意」の裏で進むデータの目的外利用・統合をどう統制するかは、別途検討すべき論点です。
中国のT-GIS:リモート・衛星画像で課税対象を自動識別
中国の国家税務総局は、3,850万件の所在地データを統合した税務地理情報システム(T-GIS)を2024年に稼働させました。対象は不動産資産や住宅・土地の税源で、日本でいえば固定資産税に近い領域です。登録住所を地図化したうえで、AIがリモート・衛星画像から課税対象土地を自動識別し、リモートで税源を監視します。地図上に各種税務情報を重ね合わせることで、脱税・租税回避のリスクを検出する仕組みです。
ポイント
2024年の調査では、AIを使用している税務当局の約4分の3が不正検出にAIを使い、約3分の2がリスク評価にAIを使っています(回答当局全体に占める割合としては、それぞれ約54%、約46%です)。各国の事例を見ると、AIの役割は「膨大なデータから人間が見落とすパターンを見つけ、調査の入口で『誰を疑うか』を選ぶ」ことに集中しています。
今回のOECDレポートの特徴のひとつは、生成AI(GenAI)やLLM(大規模言語モデル)の活用事例が初めて複数の国から報告されている点です。
各国の取り組みは大きく3つのパターンに分類できます。
▼ パターン①:大量のテキストデータの分析・分類
| 国 | 内容 |
|---|---|
| カナダ | ウェブサイトのフィードバック9万件超をGenAIで要約・分類。改善領域10項目を特定し、登録・ログイン操作の成功率が158%向上 |
| カナダ | 西オンタリオ大学との共同研究で、多言語LLMを用いたサービスフィードバック分析モデルを開発。手作業では困難だったトレンド検出と交差分析を実現 |
| タイ | LLMを用いて事業分類を自動化するパイロットプロジェクト。新興成長産業の識別精度が向上し、業種別リスク分析や税収予測に活用 |
▼ パターン②:職員向けのAIアシスタント(内部利用)
| 国 | 内容 |
|---|---|
| シンガポール | IRASearch:LLMとGenAIを組み合わせた職員向けAIアシスタント。納税者からの問い合わせに対し、税務上の争点と個別事情を踏まえたカスタマイズ回答を生成。複雑な税務概念の平易な言い換えも可能 |
| アイルランド | RevAssist:約1,500件の税務マニュアル(TDM)を対象に、GenAIで横断検索・要約・ドラフト生成。週2,500件のクエリを処理し、正確性97% |
| フランス | Caradoc:GenAI文書検索アシスタント。単一ファイルへの質問と、複数文書を横断する「コレクションモード」の2モードを搭載。回答に使用した文書の該当箇所がハイライト表示される |
▼ パターン③:開発中の多機能AIアシスタント
スウェーデンの税務当局(STA)は、3つのAIアシスタントを並行開発しています。
(1)AIコードアシスタント:開発者のコード生成・デバッグを自動化
(2)税務犯罪調査AI:類似案件の検索、音声の文字起こし、文書翻訳で国際協力を強化
(3)AI自動メール返信:税務関連メールへの返信を自動生成し、ユーザーフィードバックで継続的に精度を改善
GenAI活用の共通点
現時点で報告されている事例の多くは、AIが直接納税者に回答するものではなく、職員の業務を支援する「内部ツール」であり、AIの出力には必ず人間の確認・介入が組み込まれている点は、注目に値します。
ただし、韓国のAI税務ヘルプラインのように、AIが直接納税者と対話するサービスも登場し始めています。この2つの方向性がどう展開するかは、今後の重要な論点です。
日本の国税庁(NTA)は、このOECDレポートに5つの事例を掲載しています。スマートフォン用電子証明書、租税教育、徴収分野でのAI活用、大企業に対する協力的コンプライアンス(Box 8.4)、そして業務集中化です(国名を冠した事例見出しおよびBoxを数えたものです)。
このうちAIに関する事例は、徴収分野の1件のみです。以下では、この徴収AIと、あわせて業務集中化の取組みを紹介します。
まず、徴収分野でのAI活用です。
NTAは、滞納者に対する最適な連絡方法(電話・訪問・書面)をAIで予測するモデルを構築しています。過去の接触記録、申告データ、事業形態などの情報をもとに、個々の滞納者に合った対応方法を選択するものです。
さらに、滞納者が電話に応答しやすい曜日・時間帯を予測する「応答予測モデル」も運用しています。
日本NTA:AI徴収モデルの成果
AIを使った場合の応答率は、AIを使わない場合と比べて8.6ポイント向上しました(2023年7月〜2024年6月)。
もう1つ紹介するのは、業務集中化の取り組みです。全国524の税務署の内部事務を専門のオペレーションセンターに集約し、2026年までに完了させる計画で、申告書の入力処理や還付処理が対象です。
「報告していない」ことと「やっていない」ことは違う
NTAが掲載した5件のうち、AIに関するものは「徴収」の1件です。税務調査の対象選定にAIをどう使っているかは、このレポートでは言及されていません。
ただし、NTAが調査選定にAIを活用していることは他の資料から確認できます。「報告していない」ことは「やっていない」ことを意味しません。
他の主要国と比較すると、日本のNTAはOECDレポートの中ではAI活用を控えめに報告している印象があります。
オーストラリアや韓国、シンガポール、フランスなどが複数のAI事例を積極的に発信しているのに対し、NTAが掲載した5件のうちAI関連は1件にとどまっています。レポートに事例を出していないわけではなく、AIについて出していないという点に特徴があります。
日本のNTAが掲載しなかったテーマ
確定申告チャットボット(ふたば)、KSKシステム(国税総合管理システム)のAI活用、e-Tax関連のAI機能など、日本にも報告しうる素材はあります。今後のレポートでは、より広範な事例が掲載される可能性があります。
📚 参考研究の紹介
本セクションは、OECDレポートではなく、別の研究(Angelov, 2026)を取り上げています。OECDレポートを補完する視点として、EU加盟国内のAI導入度合いを定量比較した内容です。
OECDレポートは58か国・地域全体の傾向を示していますが、地域に絞って見ると国ごとの差はさらに鮮明になります。2026年4月にブルガリア国立世界経済大学のAngel Angelovが公表した研究は、EU27か国に限定して税務行政のAI導入度合いを定量比較しています。
この研究は、TaxAdmin.AI、OECDの「税務技術イニシアチブ・インベントリ」(ITTI)、ISORAを分析の実証的基礎としています。そのうえで、ITTIに収録された特定の指標を用いて、4つの軸(コミュニケーション・データ管理・ルール執行・ガバナンス)からなる独自の「税務AI指数(Tax AI Index, TAI)」を構築しました。各国を0から1の範囲で相対的に評価したものです。
研究ノート
Angel Angelov「Artificial Intelligence in European Union Tax Administrations: A Comparative Assessment」Journal of Risk and Financial Management, 19(4), 295(2026年4月19日公開・査読あり)。DOI:https://doi.org/10.3390/jrfm19040295。TaxAdmin.AI・ITTI・ISORAを実証的基礎とし、ITTIの指標を用いてEU27か国向けに指数化した比較研究で、TAI値は正規化後の相対的位置づけを示すものであり、絶対的な技術的成熟度を意味しません。指数は42の指標から構成され、4つの軸には重みが与えられています。ルール執行35%、データ管理25%、ガバナンス25%、コミュニケーション15%です。正規化は実測最大値による線形の変換であるため、1.00は「観測された範囲での首位」を意味します。実際、ルール執行軸で1.00を得たフィンランドについて、同論文はAI統合が確認されたのは10指標のうち6指標にとどまると述べています。
▼ EU内の3つのグループ
EU27か国全体のTAI平均は0.41(正規化前は約0.30)にとどまり、Angelovは「ほとんどの加盟国でAI導入は実験段階または試験段階」と評価しています。
| グループ | 主な国(TAI値) |
|---|---|
| 最上位(0.81以上) | フィンランド(0.88) |
| 上位(0.61〜0.80) | スペイン(0.80)、イタリア(0.74)、アイルランド・フランス(0.70)、スウェーデン(0.69)、リトアニア(0.67)、デンマーク(0.66)、オーストリア(0.65) |
| 下位(0.20以下) | ポルトガル(0.20)、チェコ(0.17)、スロバキア(0.14)、キプロス・マルタ(0.10)、ベルギー(0.06)、ルクセンブルク・ルーマニア(0.04) |
出典:Angelov (2026), Figure 2。表は上位・下位を中心に示しており、中位グループ(TAI 0.21〜0.60)は省略しています。
フィンランドは唯一「最上位」グループに位置し、複数領域でAI活用とガバナンス整備が比較的進展していると評価されています。一方、最下位のルクセンブルクとルーマニアは0.04にとどまり、正規化指数上ではフィンランドの22分の1の水準です。
正規化指数上のEU内格差
同じEU加盟国内でも、税務行政のAI統合度には正規化指数上で大きな開きがあります。共通の規制枠組み(GDPR、EU AI法)が存在しても、実際の導入は各国の制度的成熟度・行政能力・公開姿勢によって大きく異なります。
▼ ガバナンス体制は発展途上の国が多数派
この研究で最も注目すべきは、ガバナンス軸(TAIGS)の結果です。
AIの倫理基準、コードレビュー、入力データの検証、外部監視といった統治機能について、公開情報ベースでAIガバナンス措置が確認できなかった国が8か国存在しました。オランダ、チェコ、スロバキア、キプロス、マルタ、ベルギー、ルクセンブルク、ルーマニアです。
特に注目されるのが「外部監視」の整備状況です。論文が確認できた範囲では、制度化された外部監視メカニズムを持つのはアイルランド、リトアニア、オーストリアの3か国でした。内部統制(AI使用制限・AIトレーニングデータの内部レビュー)は16〜17か国に存在しますが、いずれも組織内部の自主チェックにとどまります。
ゼロ値の解釈には留保が必要
Angelov自身が論文中で指摘しているとおり、TAIRES(ルール執行軸)でゼロを記録した国でも、それは「AI不在」を意味するとは限りません。執行効果を保つために公開しないという選択(documentation bias)の可能性が高いとされています。各国の制度的信頼の高さ、行政規模、データ可用性、GDPRの自動化意思決定制限など、複数の構造要因が絡んでいます。
なお、日本については、政府全体の生成AIガバナンスの枠組み(AI統括責任者・高リスク判定・先進的AI利活用アドバイザリーボード等)が2025年以降整備されています。詳しくは別記事「日本政府にも「AI統括責任者」がいる—生成AIの高リスク判定と国税庁の実例」で解説しています。調査選定AIのような機械学習・予測型のシステムは、この枠組みの対象には含まれませんが、総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン」という、AI全般を対象とする非拘束的な指針の対象には含まれます。
▼ デジタル成熟度とAI導入は必ずしも一致しない
同論文は、欧州委員会のeGovernment Benchmark(公共部門全体のデジタル成熟度)とTAIを組み合わせたマトリックスも提示しています。
興味深いのは、デジタル成熟度が高いにもかかわらずTAIが低い国が複数存在することです。ルクセンブルク、マルタ、ポルトガル、ラトビア、オランダがこれに該当します。
逆に、フィンランドはデジタル成熟度・TAIともに最高水準で整合しています。「公共部門全体のデジタル化」と「税務行政でのAI活用」は連動する部分もありますが、税務の特性(情報の非対称性、執行機能、納税者の権利)に応じた個別の制度設計が必要であることを示唆しています。
EU内比較から見えるもの
- AI導入には正規化指数上で大きな開き:フィンランド0.88に対しルクセンブルク・ルーマニア0.04
- ガバナンス体制は発展途上が多数派:公開情報上、ガバナンス措置を確認できない国が8か国、制度化された外部監視を持つのは3か国
- 共通の規制枠組みでも実装は分散:GDPRとEU AI法の存在は導入レベルの収束を保証しない
この知見は、Q4で紹介したアイルランドのRevAssistやフランスのCaradocなど「上位グループの先進事例」と、Q3で取り上げた事例の華やかさだけを見ると見落としがちな視点を提供します。AIをどう導入するかと並んで、「導入したAIをどう統治するか」がEU内でも未解決の課題であることが、定量的にも示されたといえます。
なお、AIによる選定が納税者の属性をどう扱うべきかという法的問題については、別記事「AIは「誰を調べるか」をどう決めているのか—納税者の属性と調査選定の法的問題」で正面から扱っています。
この設問の結論
そうとは限りません。オランダは、ルール執行軸とガバナンス軸のいずれもゼロでした。しかし現実には、給付申請を自動的にリスク判定するモデルの指標に「オランダ国籍か否か」を用いていたことなどを理由に、データ保護当局から総額275万ユーロの制裁金を科されています。指数上のゼロは、その国にAI利用やガバナンス措置が一切存在しないことを意味するのではなく、用いられた指標と資料の範囲で、それを示す情報が確認されなかったことを意味します。
Q5-2でみたとおり、公開情報上、AIガバナンス措置が確認できなかった国は8か国あり、そのなかにオランダが含まれていました。また、オランダは行政全体のデジタル成熟度が高いにもかかわらず税務AI指数が低い国の一つでもあります。
しかし、公開情報から確認できないということと、問題が生じていないということは別です。オランダの税務当局は、同当局によるアルゴリズム利用をめぐって、欧州でも重大な失敗を経験した税務当局の一つです。
▼ 何が起きたのか
オランダ税務当局(Belastingdienst)の給付部門は、児童保育給付の申請について、2013年から自己学習型のアルゴリズムによるリスク判定モデルを運用していました。このモデルは毎月すべての申請を評価し、リスクスコアの高い上位100件を職員の手作業審査に回す仕組みです。少なくとも2016年3月から2018年10月まで、その指標の一つに「オランダ国籍か否か」が含まれていました。
オランダのデータ保護当局(Autoriteit Persoonsgegevens、以下「AP」)は2021年11月25日付の決定で、国籍に関する3件の個人データ処理をいずれも違法と認定し、そのうち2件については差別的であり、個人データを公正に処理すべき原則にも反すると判断しました。決定は同年12月7日に公表され、税務当局における個人データ処理の責任者である財務大臣に対し、総額275万ユーロの制裁金が科されています。
同じ税務当局は、2022年4月にもう一つの制裁を受けています。不正の兆候を記録する内部ブラックリスト「FSV」の運用について、APはそれまでに同機関が科した最高額となる370万ユーロの制裁金を科しました。約27万人がこのリストに登録され、違反は6年以上にわたって続いていました。税務当局自身の調査からは、職員が、不正のリスクを国籍や人の外見といった事柄にも基づいて判断するよう指示を受けていたことも明らかになっています。
この事案の法的評価は、別記事で扱っています
APの決定がどのような枠組みで差別を認定したのか、なぜ職員による手作業審査が歯止めにならなかったのか、そして日本の調査選定AIにとって何が問われるのかは、別記事「AIは「誰を調べるか」をどう決めているのか—納税者の属性と調査選定の法的問題」で詳しく扱っています。本設問では、この事案が指数の読み方について何を示すかに絞ります。
▼ 指数上のゼロは、過去の利用や問題まで示すものではありません
ここで、Q5-2でみたAngelovの研究に立ち返ってみましょう。
同研究におけるオランダの税務AI指数(TAI)は0.25で、EU27か国平均の0.41を下回っています。内訳をみると、データ管理軸(TAIDS)は0.83と高い一方、ルール執行軸(TAIRES)とガバナンス軸(TAIGS)はいずれもゼロでした。両軸でゼロを記録した国は8か国あり、オランダ、チェコ、スロバキア、キプロス、マルタ、ベルギー、ルクセンブルク、ルーマニアです。
ルール執行軸には、リスク評価やプロファイリング、不正検出、職員への判断支援といった指標が含まれます。この意味で、上でみたオランダのリスク判定モデルは、この軸が対象とする機能とよく似ています。
もっとも、これをもって指数の誤りや測定漏れと断ずることはできません。理由は2つあります。
第一に、このモデルは児童保育給付の審査に用いられたものであり、税法の執行そのものではありません。第二に、国籍指標の使用は2018年10月に終了しています。これに対し、指数が示すのは、研究が参照した資料上で確認されたAI統合の状況です。したがって、過去に終了した利用が指数に現れないこと自体をもって、測定漏れと断定することはできません。
そこから分かるのは、むしろ次のことです。指数上のゼロは、その国の税務当局が過去にアルゴリズムを用いたことがない、あるいは過去に問題を起こしたことがない、という意味ではありません。
興味深いのは、Angelov自身が論文の文献レビュー部分で、このオランダの事案を取り上げていることです。同論文は、児童保育給付に用いられた不正リスク評価システムが、申請件数や国籍など、後に差別的とみなされた基準に依拠していたと説明し、数千人にのぼる外国籍の住民が長年にわたり不正受給を疑われ、返還を求められて経済的な安定を失ったと記しています。この給付金問題は、最終的に内閣総辞職に至りました。同論文は、この事案が現代の自律的なAIシステムと完全に類似しているわけではないと留保しつつ、自動化された意思決定が一定の条件下で重大な社会経済的帰結を生みうることを示す例として挙げています。
ただし、論文中で言及された事例が、そのまま指数の数値に反映されるわけではありません。指数は、OECDの「税務技術イニシアチブ・インベントリ」に収録された特定の指標について、確認された措置の有無を0または1で評価して構築されています。論文が重大な過去の事例として取り上げていることと、当該サブ指数上でゼロとなることとは、矛盾なく両立します。これは、文献レビューと比較指数とが扱う時点・範囲・情報源の違いを示しているにすぎません。
指数のゼロが意味すること
OECDは、税務技術イニシアチブ・インベントリのデータについて、OECDやパートナー機関によるレビュー・検証は行っておらず、当該税務当局による自己申告とみなされるべきであると明記しています。同論文も、分析の基礎となるデータが公開情報と行政の自己申告に大きく依拠しており、そのことがAI導入の効果や財政的成果に関する推計の精度や国際比較可能性に影響しうると述べています。指数上のゼロは、その国に当該分野のAI利用やガバナンス措置が一切存在しないことを意味するのではなく、用いられた指標と資料の範囲で、それを示す情報が確認されなかったことを意味します。
もっとも、オランダのTAIRESとTAIGSがゼロとなった具体的な原因を、自己申告や情報の非公開だけに特定することはできません。TAIRESについて、同論文は、ゼロ値を説明しうる背景要因として、制度的信頼の水準、行政規模、データの利用可能性、GDPRによる自動化された意思決定の制限などを挙げています。これに加え、本記事で扱ったオランダの事案との関係では、対象となる時点や機能の違いも影響している可能性があります。
それでも、データ管理軸が0.83である一方、ルール執行軸とガバナンス軸がともにゼロであるという対比は示唆的です。少なくとも研究が用いた指標と資料の範囲では、データ管理分野では相対的に高い値が確認された一方、ルール執行・ガバナンス分野では該当する取組が確認されませんでした。この差が、実際の実装状況によるのか、公表や自己申告の差によるのか、それとも指標が対象とする範囲によるのかは、指数だけからは判断できません。
また、APによる一般法上の独立監督は、ガバナンス軸が直接測定する、AIのコードや入力データ、出力に対する第三者によるレビュー・テスト・監視とは性質が異なります。APは税務当局のAIガバナンス体制の一部ではなく、個人データ保護に関する一般法に基づく独立した監督機関として、助言・照会・調査・違法認定・制裁を行いました。したがって、ガバナンス軸がゼロであることは、一般法に基づく外部監督が存在しないことまで示すものではありません。
ポイント
公開情報上「ガバナンス措置を確認できない」と分類されることと、その国でガバナンス上の問題が生じていないこととは、同一視できません。指数は、確認できたことを示すものであって、起きていないことを示すものではありません。
出典:Autoriteit Persoonsgegevens「Besluit tot boeteoplegging」(2021年11月25日)、同「Boete Belastingdienst voor discriminerende en onrechtmatige werkwijze」(2021年12月7日)、同「Boete Belastingdienst voor zwarte lijst FSV」(2022年4月12日)、OECD「Inventory of Tax Technology Initiatives」、Angelov (2026)(書誌はQ5-2の研究ノート参照)。
このOECDレポートを読んで最も強く感じるのは、AIの導入事例は豊富に紹介されている一方で、AIのガバナンス(統治)に関する体系的な分析がほとんど存在しないという点です。
58か国・地域の税務当局の69%がAIを導入済みであり(ISORA・2023年)、別途実施された2024年調査では、AIを使用している当局の74.4%が不正検出にAIを使用しています。にもかかわらず、AIの判断に対する適正手続の確保、バイアスの検証、納税者への説明責任といった論点は、レポートの主題としては扱われていません。
OECDレポートにおける「ガバナンスの空白」
レポートは、AIの「何ができるか」「どう使っているか」を詳細に記述しています。しかし、「AIの判断をどう統制するか」「判断の根拠をどう開示するか」「誤判断に対する救済手段はあるか」といった法的・制度的課題については、正面からは取り上げていません。これらを「問題」として整理するのは、レポートの記述というより筆者の評価である点に留意してください。
⭐ 注目の事例:スペイン税務当局(AEAT)のAIガバナンス方法論
(OECD Tax Administration 2025, Box 6.2, pp.81-82)
レポート全体のなかで、AIに固有のガバナンスを正面から制度に落とし込んだ数少ない例として注目されるのが、スペインの税務当局(AEAT)の取り組みです。
AEATの方法論は、AIプロジェクトの進め方を「段階」と「やるべき作業(タスク)」に分け、各段階で誰が何の役割を担うかを明確に定めています。
そのおかげで、IT・業務・セキュリティ・法務といった社内のほぼすべての部門が、それぞれの専門知識を持ち寄ってプロジェクトに関われます。チェックする内容も幅広く、データの質、バイアス(偏り)の有無、透明性、既存システムとの連携といった重要な点をすべて確認します。
そして一番のポイントは、倫理・法律・品質の基準を満たさず、関係部門全員の承認が得られなければ、そのプロジェクトは前に進められないという仕組みになっていることです。
方法論は、新たな技術的・法的状況に合わせて定期的に見直されます。
スペインAEATのAI方法論のポイント
・ 進め方を「段階」と「タスク」に分け、各段階の役割・関係者を明確化
・ IT・業務・セキュリティ・法務など、ほぼ全部門が多角的に参加
・ データの質、バイアス、透明性、既存システムとの連携を各段階で検証
・ 倫理的・法的・品質基準を満たさず全員の承認が得られなければプロジェクトは中止
・ 新たな技術的・法的状況に対応するため定期的にレビュー
研究ノート:内部手続を精緻にすることは、それ自体では正統性を生まない
ルンド大学のAmanda Sonnerfeldtは、税務の専門性がどこに宿るかという観点から、税務テクノロジーの普及がもたらす変化を論じている。専門性は、人(税務専門家個人がもつ知識)・組織(複数の専門を組み合わせた業務の編成)・商品(ソフトウェアに組み込まれた処理)の三つに体現されるが、デジタル化によってその重心が人から組織と商品へ移りつつある、というのが中心の見立てである。
このうち「組織」への移行は、企業だけでなく税務当局にも同じように起きている。同論文は、企業と税務当局のいずれもが業務の進め方を再設計し、データ専門家やIT部門、データ分析の担当者といった新しい担い手を組織に加えていると述べる。税務の判断が、税務職員だけのものではなくなるということである。
問題はここから生じる。同論文は、こうした多分野チーム化が進むほど説明責任の線が曖昧になり、誤りや偏りの責任を特定しにくくなると指摘する。この明確性の欠如は、税制への信頼を損ね、税務の実務と判断の正統性に疑義を生じさせる。同論文はさらに、組織ごとの個別の事情がガバナンスと内部統制を難しくし、そのために税務政策の適用と執行に不整合が生じて、納税者の不平等な取扱いをもたらしうるとも述べる。だからこそ、それぞれのチームが自らの責任と限界を理解できるよう、役割と責任の境界を明確に定めることが決定的に重要だという。
同論文はまた、正統性を、ある制度・体系・権威が統治し、規則を執行し、判断を行う権利を有するということが、その公正さ・適法性・透明性・説明責任・専門性についての認識に基づいて人々に受け入れられていること、と定義する。正統性は正統性の対象と外部環境とのあいだに生じるものであり、システムの属性と外部の当事者の期待との適合を重視する見方である。
以上は同論文の記述である。ここから先は本記事の評価になるが、この定義に立つとき、AEATの方法論は前段の処方(役割と責任の境界の明確化)に沿うものといえる一方で、それが当局内部の手続にとどまる限り、正統性の要件として挙げられている透明性と説明責任は、外部にいる納税者には届かない。内部統制の精緻化と、納税者から見た正統性とは、区別して評価する必要がある。
Amanda Sonnerfeldt, Navigating the Digital Frontier: The Implications of Tax Technology on Systems of Expertise and Legitimacy in Taxation, in Åsa Hansson & Joakim Wernberg (eds.), Taxation in the Digital Era: Economic, Legal, and Policy Challenges 153(Palgrave Macmillan 2026). オープンアクセス(CC BY-NC-ND 4.0)。DOI: 10.1007/978-3-031-93365-3_7
ただし、これはあくまで当局内部の品質・ガバナンス手続であり、個々の納税者が自分への調査選定を争うための「救済」を保証するものではない点には注意が必要です。
バイアスや透明性の検証は事前の内部チェックとして組み込まれていますが、誤った判断を受けた納税者の不服申立てや説明請求については、レポートでは触れられていません。
一方、米国のIRSは、税務調査の対象選定に使うAIを「ハイインパクトAI」に分類し、ガバナンスの制度化を進めています。
▶ 関連記事:IRSが「税務調査AI」を「ハイインパクトAI」に分類した
フィンランドは、AIではないルールベースの自動処理で税務の決定を行い、議会オンブズマンから違法との見解を受けたのち、2023年に一般法を制定しました。
スペインAEATの方法論とIRSの「ハイインパクトAI」分類は、異なるアプローチですが、いずれも「AIを使うなら、その統治の仕組みも必要だ」という認識を制度に落とし込んだものです。
まとめ:「AIを使う」から「AIをどう統治するか」、そして「納税者の権利をどう守るか」へ
OECDレポートは、世界の税務当局がAIを急速に導入している実態を明らかにしました。その用途は納税者サービスにとどまらず、調査対象の選定・不正検出という「入口」にまで及んでいます。しかし同時に、AIの統治ルール整備が多くの国で追いついていないことも浮き彫りにしています。
AIが「誰を疑い、誰を調べるか」の入口を握りつつある現在、過去データの偏りを再生産するバイアス、選定理由を説明できない不透明性(ブラックボックス)、誤った選定を争う救済手段の欠如に加え、適用と執行の不整合がもたらす平等取扱いの問題という影が立ち上がります。「AIの判断に対する適正手続」は避けて通れない論点であり、税理士は納税者の権利利益をどう守るのかが問われています。
Q5-3で触れたオランダの事案は、この4つのすべてに現実に触れた例です。選定の入口に置かれた指標が偏っていたこと、その基準が納税者に説明されなかったこと、争う枠組みが税務行政の側になかったこと、そして結果として特定の集団が繰り返し審査の対象となったこと。いずれも、抽象的な懸念ではありませんでした。これらの詳細は、下記の関連記事で扱っています。
出典:OECD (2025), Tax Administration 2025: Comparative Information on OECD and Other Advanced and Emerging Economies, OECD Publishing, Paris.
https://doi.org/10.1787/cc015ce8-en(中国=pp.85–86/フランス=Box 6.6, p.90/スペイン=Box 6.2, pp.81-82)
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